ワイン概論

ブドウ栽培【ワイン概論】Part3|病害虫、台木と接、品種の選抜

ブドウの栽培

重要度:

学習のポイント

  • 病害虫の名称、発生時期、対処法
  • 台木に使われている品種

ブドウの病害虫

カビ系の病害

ベト病

(英:Downyダウニー mildewミルデュー、仏:Mildiouミルデュ
病原菌:Plasmoparaプラズモパラ viticolaヴィチコラ

1878年にヨーロッパで発見された病害です。

湿度の高い地域で増殖し、白カビにより落花、落葉、落果されます。

ヨーロッパ中に被害をもたらしました。

ブドウ栽培地では最も一般的な病害です。

対策

ボルドー液(硫酸銅+生石灰+水 の混合溶液)を散布する。
現在でも、防除薬として使用されています。

 

灰色カビ病

(英:Greyグレー moldモールド、仏:Pourritureプリチュール griseグリース
病原菌:Botrytisボトリティス cinereaシネレア

ボトリティス・シネレア菌が湿度の高い環境で、花、穂、葉、果房に発病して、灰色のカビが生じます。

黒ブドウは色素が褐変し、白ブドウは灰色となり腐ってしまいます。

これに対して、乾燥した環境で、完熟ブドウにつくと貴腐となり、極上甘口ワインの原料になります。

対策

イプロジオン水和剤を散布する。

徐葉を行い果実まわりの風通しを良くする栽培管理が大切になります。

 

ウドンコ病

(英:Powderyパウダリー mildewミルデュ、仏:Oïdiumオイディウム
病原菌:Erisipheエリシフェ nectorネカトル

1850年ごろにヨーロッパに伝播でんぱしました。

若枝または生育中のブドウ果粒が、白い粉状の胞子で覆われて、果粒が割れ、ミイラ化か腐敗の原因となります。

対策

開花時に硫黄を含んだ農薬を散布する。

または、ベンレート剤で殺菌する。

 

晩腐病おそぐされびょう

(英:Ripeライプ rotロット
病原菌:Glomerellaグロメレラ cingulateシングラータ

日本で最も被害の多い病害。

ブドウ果実の完熟期に、被害が最大となります。

淡褐色の病斑が果皮表面に現れ、次第に紫褐色となり、果実は腐敗かミイラ化します。

対策

休眠期にベンレート剤を散布する。

 

その他の病害

ウイルス病

ウイルスが植物、動物、昆虫、バクテリアなどを様々な生物にとりつき、ブドウに被害をもたらします。

ブドウのウイルス病は、現在約50種類以上が確認されています。

主なウイルスには、ブドウ・リールフロール(葉巻病)、フレックコーキバーグ

細菌のよる病害では、ピアス病があります。

対策

ウイルスフリー苗木の育成。

 

フィロキセラ

ブドウネアブラムシダクティラスファエラ

北米大陸原産の1mmほどの小さな昆虫で、19世紀中頃にアメリカから輸入されたブドウの苗きに幼虫が付着し、ヨーロッパに伝播しました。フィロキセラは植物の根や葉に寄生し、樹液を吸ってブドウ樹を徐々に弱らせ、数年かけて枯死させます。

対策

フィロキセラに耐性を有する北米系ブドウ品種を台木とした接木苗が用いる。

生理障害

・花振るい(花流れ)…結実期の多雨や低温などにより、受粉・結実が悪いなどで、果房につく果粒が極端に少ない状態
(通常は小花の20〜60%が結実する)

・結実不良…開花きの多雨や低温などによって、種なし果実が発生すると、実が小粒のままで大きくならない現象。

・日焼け…日差しが強すぎて、ブドウの成熟が上手くいかず干しぶどうになる状態。

・着色不良…夏から早秋いにかけての日射量不足

・眠り病

台木と接木

台木の種類

ヴィティス・リバリア
 →湿った土地に強い、早熟性、収穫量少なめ、石灰質土壌に弱い

ヴィティス・ルペトリス
 →乾燥土壌に強い、晩熟性、収穫量多め、石灰質土壌に弱い

ヴィティス・ベルランディエリ
 →乾燥土壌に強い、石灰質土壌に弱い

 

接木は、フィロキセラの害以降必須となりました。

ブドウの品種やその土地の環境によって大気の選択が必要です。

ブドウの品種選抜

クローン・セレクション

ブドウは挿木で増やすのが一般的です。枝はブドウ樹の一部なので、挿木をして作った苗は親株と同じ遺伝子を持つようになります。この苗のことを「クローン」と呼びます。フランスなどの大きな国立の研究機関で選抜された優れた性質を持つクローンは、徐々に世界中で利用できるようになります。

品種の品質を高めるために行われ、安定的な遺伝子を選抜する方法です。

マサル・セレクション(集団選抜)

自分の畑の中で好ましい性質の株選びを残してく方法。遺伝子の多様性が見込めます。

 

復習問題




ブドウの病害の中から、日本で最大の被害をもたらしたものを1つ選んでください。

①ベト病
②ウドンコ病
③晩腐病
④灰色カビ病

2015年過去問題より

正解:③





1878年に発見されたブドウの病害で、その代表的な防除対策としてボルドー液散布が行われる病害名として適当なものを一つ選び、回答欄にマークしてください。

①ウドンコ病
②灰色カビ病
③ベト病
④晩腐病

2016年過去問題より

正解:③





晩腐病の対策方法で正しいのは次のうちどれ?

① ベンレート材の散布
②イプロジオン水和剤の散布
③ボルドー駅の散布
④台木の接木

正解:①


 




細菌による病害は次のうちどれ?

①ブドウ・リフロール
②ベト病
③ピアス病
④フレック

正解:③


 




「湿った土地に強く、早熟性、石灰質土壌に弱い」という特徴を持つ、台木原種は次のうちどれ?

①ヴィティス・リパリア
②ヴィティス・ベルランディエリ
③ヴィティス・ルペストリス

正解:①


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